タイトル「2020年度学部シラバス Undergraduate School」、フォルダ「40_専門科目 Specialized Engineering Subjects-02_電気電子情報工学課程
シラバスの詳細は以下となります。
科目名   電子デバイス・フォトニクス工学  
担当教員   木村 宗弘,佐々木 友之  
クラス   00  
開講学期   1学期   開講時期   1学期  
授業形態   講義   単位数  
準備事項    
備考   12CAA3  
教員室または連絡先 木村:電気1号棟607室(内線9540)
佐々木:電気1号棟604室(内線9530)  
授業目的および達成目標 〈授業目的〉
・電子デバイスを理解するために必要な、電子の物性の基礎的知識および固体の電子物性(金属、半導体、誘電体、磁性体)の知識について、電子、原子、分子、結晶などの観点から習得する。
・光と物質の相互作用に関する基礎的事項について学ぶとともに、フォトニクスの根幹をなすデバイスであるレーザーの動作原理について学習する。また、電磁波としての光の性質について学習する。さらに、光通信システムを構成する主要なデバイスについて学ぶ。
本講義における具体的な教育目標および達成目標は次の点である。

〈学習・教育目標〉
(C)電気電子情報工学分野の技術者として必要な専門知識を修得している
(C-1)「電気エネルギーシステム・制御工学」「電子デバイス・フォトニクス工学」「情報通信制御システム工学」のすべての分野の技術者が備えているべき、基本的専門知識を修得している

〈達成目標〉
・各種電子デバイスの機能実現に必要な材料と物性の基礎知識を学ぶ。
・電気伝導メカニズム・バンド理論を理解する。
・金属、半導体、誘電体、磁性体、超電導体の基本的性質を理解する。
・半導体デバイス、記録材料、センサの特徴や用途を理解する。
・レーザーの動作原理及びレーザー光の特徴を理解する。
・偏光、屈折、反射などの光波の基本的性質を理解する。
・光通信システムを構成する主要なデバイスの動作原理を理解する。  
授業キーワード 電子物性、バンド理論、原子構造、結晶構造、金属、半導体、誘電体、磁性体、センサ、光子、自然放出、誘導放出、誘導吸収、レーザー、フォトダイオード、マクスウェルの方程式、偏光、屈折、反射、吸収、波長分散、光ファイバ、光増幅器、光変調器  
授業内容および授業方法 (前半)最初に、電子デバイスの機能実現に必要な材料と物性とはどのようなものかを解説し、電気伝導やバンド理論の観点から講述する。そして、金属、半導体、誘電体、磁性体等を講義し、これらが半導体デバイス・記録材料・センサに如何に活かされているかについて解説する。教科書にある演習問題およびスライドで提示する練習問題を解くことにより、理解を深める。
(後半)光と物質の相互作用に関する基本事項について説明した後、レーザー発振の原理とレーザー光の特徴を概説する。また、電磁波としての光の性質をマクスウェルの方程式に基づき記述する。続いて、光通信システムを構成する主要なデバイスである、光ファイバ、光増幅器、光変調器について、その構造や動作原理を説明する。講義は配布テキストに沿って進め、適宜、演習問題を課す。  
授業項目 (前半)
第1週 電子デバイスの機能実現に必要な材料と物性
第2週 導電体材料・超電導
第3週 抵抗材料・発熱素子
第4週 半導体   
第5週 磁性体・スピントロニクス
第6週 誘電体
第7週 センサ
第8週 前半のまとめと前半試験

(後半)
第9週 光子(光子の吸収、放出、散乱)
第10週 レーザーの基礎(発振原理、レーザー光の特徴)
第11週 受光素子
第12週 光波の基本的性質1(マクスウェルの方程式、平面波、偏光)
第13週 光波の基本的性質2(屈折、反射、吸収、屈折率の波長分散)
第14週 光通信の基礎1(光通信システムの概要、光ファイバ)
第15週 光通信の基礎2(光増幅器、光変調器)
第16週 後半のまとめと後半試験  
授業時間外学習(予習・復習等) 学習効果を上げるため、前半については教科書の講義該当箇所を参照し、授業内容に関する予習を90分程度行うことが望ましい。また、演習問題等に当り、復習を90分程度行うことが望ましい。後半は、授業項目を参照し、配布テキスト等を利用して、授業内容に関する予習を90分程度行うことが望ましい。また、授業で説明された内容や配布テキスト記載の演習問題を中心に、復習を90分程度行うことが望ましい。  
教科書 (前半)「電気電子機能材料(改定3版)」 一ノ瀬昇 著(オーム社)
(後半)配布テキストを使用する  
参考書 (前半)
「初歩から学ぶ固体物理学」 矢口裕之著(講談社)
「電子物性基礎」電気学会大学講座(電気学会)
「電子物性工学」電子通信学会編 青木昌治著(コロナ社)
「電子物性」松澤剛雄、高橋清、斉藤幸喜著(森北出版)
(後半)
「フォトニクス基礎」伊藤弘昌編著(朝倉書店)
「フォトニクス」末松安晴、小林功郎著(オーム社)
「光エレクトロニクス入門」左貝潤一著(森北出版)
「光エレクトロニクス」神保孝志編著(オーム社)
「光・電磁物性」多田邦雄、松本俊著(コロナ社)
「Photonics: Optical Electronics in Modern Communications」A. Yariv, P. Yeh(Oxford Univ. Press)  
成績の評価方法と評価項目 前半は、課題問題の評価を15点、講義各回の中で実施する小テストを10点、前半試験を25点として総合評価する。課題問題の記述が不十分な場合は再提出を求めることがある。後半は、後半試験の点数を評価点とする。ただし、後半試験の点数が50点満点中30点未満の者に対しては後半別途試験を課すことがある。後半別途試験を実施した場合、その点数が50点満点中30点以上の者については後半の評価点を30点とし、30点未満の者並びに後半別途試験を受験しなかった者については後半試験の点数を後半の評価点とする。
総合成績は、前後半の合計点で評価する。ただし、特段の考慮すべき理由もなく前半試験および後半試験を受けなかった者は履修を放棄したものとみなす。不合格となった場合は、次年度に再び本講義全体を履修する必要がある。また、出席率の低い学生は単位が認められない。本講義で学習する内容は電子デバイス・フォトニクス工学の基本であるが、広範囲にわたっており、授業時間だけでは講義の内容を理解し、その理解を定着させることはできない。そのため、講義に合わせた予習復習が必要である。  
留意事項 本講義を履修するものは、「上級電気磁気学」も履修することが望ましい。この学習は「電子デバイス工学1」「電子物性工学1」、「電子物性工学2」、「フォトニクス工学1」、「フォトニクス工学2」、「光物性工学」に発展深化する。  
参照ホームページ名 (前半)表界面デバイス研究室 http://alcllan.nagaokaut.ac.jp/kimura/lecture/material2/index.html
(後半)電磁波制御デバイス研究室 https://whs.nagaokaut.ac.jp/hertz  
参照ホームページアドレス http://alcllan.nagaokaut.ac.jp/kimura/lecture/material2/index.html, https://whs.nagaokaut.ac.jp/hertz/  
備考  
Copyright (c) 2012 NTT DATA KYUSHU CORPORATION. All Rights Reserved.